米国の金融・経済系ポッドキャスト番組「Monetary Metals」が、第1期トランプ政権で大統領経済顧問をつとめた経済学者の Judy Shelton(ジュディ・シェルトン、写真:Wikipedia)博士へインタビューしました。
インタビュー動画「Judy Shelton’s Plan to Revive The Dollar With Gold」の分析です。
分析概要
Judy Shelton博士は、「貨幣」を政府が経済目標を達成するために管理または操作する単なる政策ツールではないと見ており、現在の通貨システムに対する根本的な批判を展開しています。 次期FRB議長候補の一人とも目されるShelton博士の主な論点と主張は以下の通りです。金兌換可能な「財務信託債券(Treasury Trust bonds)」の提案
彼女の中心的な提案は、米国財務省が満期時に金兌換を提供する「財務信託債券」という新しい債券を発行することです。 具体的なアイデアとして、2026年7月4日(独立宣言250周年)に発行し、50年後の2076年7月4日(300周年)に満期を迎えることを提案しています。 この構想は、米国の長期的な安定性と地位に信頼を植え付け、国家の将来を金という具体的な資産と結びつけることを目的としています。健全な通貨の重要性
彼女は、「健全な通貨の必要性に対処せずに自由貿易を支持することはできない(I don't think you can stand up for free trade without addressing the need for sound money)」 と主張しています。これは、安定した予測可能な金融システム(金に裏付けられたものなど)が、公正で効果的な国際貿易の基盤であるという彼女の信念を示しています。 政府や中央銀行が通貨価値を操作していることを示唆しており、彼女の計画はドルを金に結びつけることでこれに対抗しようとするものです。米国が金本位制に回帰できる可能性
Shelton博士は、米国が金と結びついた通貨システムに回帰することは可能であり、望ましいことであると考えています。 彼女が「財務信託債券」という具体的な計画を提案していること自体が、そのような動きが実現可能であるという彼女の信念を示しています。
これは、すべての流通通貨が金と直接交換可能であった「ブレトン・ウッズ体制」のような完全な金本位制への直接的な回帰というよりは、特定の金融商品において「金への兌換可能性」を組み込んだ、金に裏打ちされたシステムへの一歩と見ることができます。 Shelton博士は、この債券がドルの価値を長期的に金に結びつけることで、兌換可能性の考え方を強化し、経済の安定と自由貿易に利益をもたらすと信じています。