全国信用金庫大会が6月24日、東京・大手町の経団連会館国際会議場で開催された。

平松会長:五つの重要課題

大会ではまず平松廣司全信協会長(かながわ信金会長)が挨拶。業界が取り組むべき課題として、①中小企業の経営環境への対応、②業界内のデジタル分野における課題と対応、③戦略的な業界広報によるブランド力向上、④経営戦略に連動した人材戦略の実践、⑤経営管理態勢の充実・強化―の5点をあげた。
「戦略的な業界広報によるブランド力向上」では、長年重視してきた「フェイス・トゥ・フェイス」の姿勢を維持しつつも、スマートフォンで金融サービスを完結させる「デジタルネイティブ世代」や若手起業家へのブランド認知向上が課題と指摘。デジタルツールも駆使して信用金庫の存在意義を盤石にし、「地域活性化の立役者は信用金庫」というブランドの確立を目指す、と述べた。
平松会長は最後に、「地域社会との共生」という普遍的な理念のもと、業界の英知と総合力を結集して、いかなる困難にも正面から向き合い地域社会の持続的な発展に貢献していく、と締め括った。

高市首相:信用金庫への強い期待寄せる

「新しい金融戦略」を策定

続いての来賓挨拶では高市早苗内閣総理大臣をはじめ、片山さつき財務大臣兼金融担当大臣、小森卓郎経済産業大臣政務官、氷見野良三日本銀行副総裁、小林健日本商工会議所会頭が信用金庫業界への要望を述べた。

高市首相は、足元で議論を重ねている「日本成長戦略」や「地域未来戦略」についてふれ、地域未来戦略を加速させるためには、地域における金融の力、これが不可欠。そのために、資産運用立国の取組みをさらに発展させた、「新しい金融戦略」を策定すると語った。
具体的には、新しい金融戦略において地域金融機関が地域経済の要、正に地域企業のメインバンクとして地域企業の価値向上と、地域課題の解決に貢献できるようにするための地域金融力の強化策や、銀行や信用金庫の資金供給・成長支援機能の強化に資する規制緩和策をしっかりと推し進める、とした。
また高市首相は、人手不足や人口減少などの構造変化に直面する地域事業者を支える信用金庫の役職員に対し、日頃の尽力へ謝意を述べた。その上で、信用金庫が持つ生きた経済の知見や全国的なネットワークを存分に活かし、強い地域経済の実現に向けてこれまで以上に地域を盛り上げてほしいと強い期待を寄せた。
最後に、例年とは異なり女性の首相と財務大臣(片山大臣)が並ぶ状況に触れ、「ちょびっと景色が変わったかなと思っております」とユーモアを交えて挨拶を締めくくった。