2025年9月期 上位信金
財務データ分析レポート
金融タイムス社編集部では、全国の信用金庫から発行された『半期ディスクロージャー誌』の「2025年9月期 中間決算」計数を集計し、データに基づき、全国の預金量1兆円以上の上位信用金庫(45金庫)の業績を分析しました。今回の決算データからは、ゼロ金利解除後の〝金利のある世界〟への移行期において、各信金がどのように預金を集め、貸出を伸ばしたかの実力が鮮明に表れています。
1.全体概況:預貸金の伸びと収益力の差
およそ半数の信金で「預金」がわずかに減少、「貸出金」は増加傾向にありますが、特に貸出金の伸び率に各庫の戦略の違いが見られます。- 預金の安定性: 上位陣では「京都中央信金」が5.5兆円規模で圧倒的首位を維持。
- 貸出の積極性: 「飯能信金」や「かながわ信金」など、特定の地域で貸出を5〜6%以上伸ばしている勢いのある信金が目立ちます。
2.個別信金の詳細分析
① 東京信用金庫(東京都・預金量32位)
非常にバランスの取れた堅実な成長を見せています。- 預金残高: 1兆2816億円(前年同期比 +3.18%)と、上位陣の中で最も高い伸び率を記録し、毎年、順位を上げています。
- 貸出金: 7782億円(同 +1.41%)。預金の伸びに対して貸出は慎重な印象ですが、着実に積み上げています。
- 利益面: 当期純利益は27億円。自己資本比率も11.28%と、国内基準(4%)を大きく上回る健全性を維持しています。
② 京都中央信用金庫(京都府・預金量1位)
「信金界の巨人」として、他を寄せ付けない数字を叩き出しています。- 圧倒的な収益力: 当期純利益105億円は、2位の城南信金(46億円)にダブルスコア以上の差をつけています。
- 積極融資: 貸出金伸び率 4.79%、預貸率 63.2% という数字は、地域経済への資金供給を非常に積極的に行っている証拠です。
③ 飯能信用金庫(埼玉県・預金量29位)
埼玉県内に拠点を置く飯能信金は、「攻め」の姿勢が顕著です。- 貸出急増: 貸出金残高が 6.43% という驚異的な伸びを見せています。
- 地域密着: 預貸率も 49.2% まで上昇しており、地元の資金需要を的確に捉えています。
④ 城南信用金庫(東京都・預金量2位)
- 預金の微減: 預金残高が -0.16% とわずかに減少。都市部での預金獲得競争の激しさが伺えます。
- 収益の質: 一方で、経常利益59億円に対し純利益46億円を確保しており、効率的な経営を維持しています。
「預金量」伸び率トップの東京信金(池袋)