テヘラン大学のモハマド・マランディ教授は、パキスタンのイスラマバードで行われた米国・イラン間の直接交渉が決裂した背景と、その後の軍事・経済的緊張について、イラン側の強硬かつ自信に満ちた見解を示しています。
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分析概要
1. イスラマバード交渉が決裂した背景
マランディ氏は、今回の交渉が失敗に終わった主な原因を、トランプ政権の不誠実さと、イスラエルによる米外交への過度な干渉にあると主張しています。- 米国の不誠実さ: トランプ大統領は合意を一方的に破棄し、ゴールポストを常に動かすため、信頼に値しない存在と見なされています。
- イスラエルの支配: 交渉中、JD・バンス副大統領が頻繁にネタニヤフ首相に電話で報告を行っていたことを挙げ、米国の外交政策が自国の利益ではなくイスラエルの意向に支配されていると批判しました。
- イランの姿勢: イラン側は最初から楽観視していませんでしたが、国際社会や国内世論に対し、「イランは対話にオープンであるが、米国が問題の源泉である」ことを示すために交渉に臨んだと述べています。
2. ミナブ(Minab)事件の象徴性
イラン代表団が使用した航空機「Flight 168」には、米国のトマホークミサイル攻撃によって犠牲になったミナブの子供たち168人の写真が掲げられていました。- マランディ氏は、この攻撃が学校を標的にした意図的な「戦争犯罪」であったと主張し、米国が一度も謝罪していないことを強調しました。
- これは、交渉の場においても米国の「犯罪」を世界に想起させるための象徴的な行動であったとしています。
3. トランプによる「海上封鎖」の無効性
トランプ政権がホルムズ海峡等で行っているイランへの海上封鎖について、マランディ氏は「失敗に終わる」と断言しています。- イランの強靭性: イランは15の隣国と陸路で接しており、食料自給率も90%に達しているため、海路を閉ざされても生存可能です。
- 湾岸諸国の脆弱性: 封鎖は、輸入やエネルギー輸出を海路に完全に依存しているサウジアラビアやUAEなど、米国の同盟国である湾岸諸国をより深刻な危機に陥れると警告しました。
- 世界経済への打撃: 封鎖は世界的なエネルギー危機、肥料不足、農業危機を招き、最終的にはトランプ氏自身が国際的な非難と国内の政治的圧力にさらされることになると予測しています。
4. 核開発と主権の原則
核問題について、イランはウラン濃縮を「主権に関わる譲れない権利」としています。- マランディ氏は、制裁によって燃料供給を断たれるリスクを回避するため、エネルギーの自給自足が必要であると説明しました。
- 核問題や人権問題は米国が制裁を維持するための「口実」に過ぎず、真の対立点はイランが米国の覇権やイスラエルの「民族至上主義」に反対している点にあると主張しています。
5. 長期戦への備えと自信
イランは米イスラエル連合による「40日間の戦争」を耐え抜き、むしろ米側に停戦を求めさせたという認識を示しています。- イラン軍は過去の教訓から囮(おとり)の活用や基地の分散を行い、敵の圧倒的な火力を効果的にかわしたと述べています。
- マランディ氏は、イランがすでに1~2年分の物資を確保し、財政的にも強力な立場にある一方で、米国とその同盟国は世界的な経済混乱によって先に限界を迎えるだろうと結論付けました。
このインタビューは、イランが米国の圧力に屈するどころか、経済・軍事の両面で「長期戦」を勝ち抜く準備ができているという強いメッセージを世界に発信するものとなっています。
モハマド・マランディ教授(左)
ChatGPTによるAI生成画像