ウィルカーソン氏は、現在のトランプ政権下の米国が、第2次世界大戦後に築き上げた国際秩序を自ら破壊し「法の支配」を放棄してカオスへと突き進んでいる現状を、帝国の末期症状として厳しく批判しています。
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分析概要
1.国際秩序の解体と「法の支配」の終焉
ウィルカーソン氏の最大の懸念は、米国がこれまで依拠してきた国際的なルールや法を公然と無視し始めたことです。- 戦略なき破壊: トランプ政権の動きは、秩序ある戦略ではなく、法の制約を「弱さ」とみなす愚かな発想に基づき、国際秩序を意図的に解体していると指摘しています。
- 「トランプの道徳」への置換: かつてのブッシュ(父)政権が掲げた「法の支配に基づく新世界秩序」は消え去り、現在はトランプ氏自身の主観的な「道徳」や「欲望」が唯一の判断基準となっていると述べています。
- 国内への波及: この法の軽視は国外にとどまらず、ミネソタ州での強権的な警察行動に見られるように、国内における法の支配の崩壊(帝国の帰還)としても現れていると警告しています。
2.軍事力の誤用と戦略的失敗
軍事の専門家として、ウィルカーソン氏は現在の米軍の配置と運用が、真の脅威に対して全く機能していない「戦略的災害」であると断じています。- 不適切な兵力配置: 中国やロシアという強力な競争相手がいるにもかかわらず、米軍の戦力の約3割近くがベネズエラ周辺などの重要性の低い地域に偏っており、イランなどの火種に対して極めて脆弱な「誤った配置」になっていると批判しています。
- イラン開戦の現実味: メディアや政権のレトリックはイランとの戦争に向けて着実に高まっており、近い将来、予測不可能な結果を招く攻撃が行われる可能性を危惧しています。
- ホッブズ的世界観: 現トランプ政権は世界を「万人の万人に対する闘争」というホッブズ的な弱肉強食の世界と捉え、その頂点に米国が座り続けるために制裁と武力を乱用しているが、それは長期的には米国の孤立を招くだけであると述べています。
3.地政学的パワーバランスの変容
米国が自壊していく中で、ロシアや中国といった他の中枢国がどのように動いているかを分析しています。- ロシアの束縛と中国の静観: 米国はウクライナやバルト海などでロシアを封じ込めようとしているが、真に恐ろしいのは中国の動きであるとしています。
- 中国の「勝ち逃げ」戦略: 中国は米国との直接的な武力衝突を望んでおらず、米国の自滅を待ちながら経済的な勝利を固めるという、孫子的・儒教的な戦略をとっていると指摘しています。
- 脱ドル化の不可逆的な流れ: 米国が金融システムを「武器化」したことで、BRICS諸国を中心にドルの信頼が失墜し、人民元やルーブルによる取引へのシフト(脱ドル化)が着実に進んでいる現状を挙げています。
4.歴史的機会の喪失:ブッシュ(父)政権との対比
ウィルカーソン氏は、現在の混乱を際立たせるために、冷戦終結直後のブッシュ(父)政権の理想を振り返ります。- 失われた「共同統治」の夢: ブッシュ(父)は、国連を尊重し、中露とも経済的競争にとどまる「共同統治(コンドミニアム)」による平和を模索していたが、その後の政権がネオコンやグローバリストといった「バカ(Bumpkins)」の影響を受け、道を誤ったと回顧しています。
- トランプという怪物の誕生: これまでの政権の失敗の積み重ねがトランプ氏を生んだが、彼はかつての支配層(ディープステート等)の期待さえも裏切り、システム全体を壊そうとしていると述べています。
ローレンス・ウィルカーソン氏(左)
Google GeminiによるAI生成画像