マクロ経済調査会社Macro Mavensの創設者Stephanie Pomboy(ステファニー・ポンボイ)氏は、債券王ジェフリー・ガンドラック氏(著名債券投資家)が発した「プライベートクレジット市場は『ゴミ融資(garbage lending)』である」という警告に強く同意し、企業債務の質の悪化と消費者の疲弊が経済を危機的状況に追い込んでいると論じています。
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分析概要
1. 「ゼロ金利の悪ふざけ」とプライベートクレジットの崩壊
ポンボイ氏は、1.7兆ドル規模に膨れ上がったプライベートクレジット市場のリスクを強調しています。彼女はジム・グラント氏の言葉を引用し、長年のゼロ金利政策が生んだ「悪ふざけ(Mischief at 0%)」が、本来淘汰されるべきゾンビ企業の延命を許してきたと指摘します。 この市場の問題は不透明性にあり、資産が破綻直前まで「額面通り(100セント)」に評価され、翌日に突然「ゼロ」になるリスクがあることです。2026年にかけて巨額の企業債務が償還期限(リファイナンスの壁)を迎えますが、現在の高金利環境では多くの企業が借り換え不能に陥り、大規模な倒産サイクルが既に始まっていると分析しています。2. 消費者の疲弊とK字型経済の限界
経済指標の「平均値」は一部の富裕層や大企業によって歪められており、実態を隠しているとポンボイ氏は主張します。一般消費者は限界に達しており、その証拠として公共料金の滞納が前年比で10%近く急増していることや、クレジットカード、自動車ローンの延滞増加を挙げています。また、新たな関税導入がインフレを引き起こすという通説に対し、彼女は懐疑的です。消費者に値上げを受け入れる余力は残っていないため、関税は価格転嫁されずに需要を破壊し、むしろデフレや失業増加の要因になると予測しています。
3. 金利の高止まりとFRBのバランスシート拡大
FRBが利下げを開始しても長期金利は下がっておらず、横ばいの状態が続いています。ポンボイ氏は、金利引き下げだけでは効果が薄く、次の信用収縮(クレジット・メルトダウン)が起きれば、FRBは再びバランスシートの拡大(量的緩和)を余儀なくされると見ています。彼女は、FRBのバランスシートが将来的に12兆〜15兆ドル規模まで膨張すると予測しています。4. ゴールドへの強気姿勢と「AI・エネルギー」戦略
ポンボイ氏はゴールドに対して長期的・構造的に強気です。最近の価格下落は短期的な個人投資家の撤退に過ぎず、中央銀行などの「スマートマネー」による買い需要は変わっていないと分析しています。FRBのバランスシート拡大を背景に、ゴールド価格は5000ドルを大きく超える可能性があるとしています。また、AIブームへの投資に関しては、割高なハイテク株を買うのではなく、AIの稼働に不可欠で希少な「エネルギー」関連株(石油・ガスなど)に投資することを推奨しています。
ステファニー・ポンボイ氏のスクリーンショット