エコノミストのDavid Rosenberg(デビッド・ローゼンバーグ)氏へのインタビュー動画「Rosenberg's Warning: This Housing Metric is Now ‘Worse’ Than the 2008 Crash」のAI分析です。
ローゼンバーグ氏は、KITCO NEWSのインタビューで米国経済の先行きに強い警鐘を鳴らしました。同氏は、多くの市場参加者が楽観視する「底堅い消費者」像を否定し、特に住宅市場のデータが悪化している点を指摘。現在の経済は、AI関連の巨額な設備投資によって辛うじて支えられているに過ぎず、そのほかの分野はすでに景気後退の様相を呈していると分析しています。
動画再生回数は、1日で2.6万回以上。(画像は、デビッド・ローゼンバーグ氏のスクリーンショット)
分析概要
深刻化する住宅市場と景気後退リスク
ローゼンバーグ氏が最も懸念しているのは住宅市場の変調です。米国の住宅価格は4カ月連続で下落しており、これは家計のバランスシートの根幹を揺るがす重大な問題だと指摘しています。さらに、住宅需要の先行指標である中古住宅販売成約指数は、2008年の金融危機(リーマンショック)の底であった水準よりも低いレベルにまで落ち込んでいると警告しました。同氏は、歴史的に見て不動産のデフレは決して良い結末を迎えたことがなく、これが経済全体に波及していく初期段階にあるとの見方を示しました。また、好調とされてきた消費者についても、実質的な消費支出の伸びは年率1%程度に過ぎず、自動車や住宅などの高額商品の購入意欲も大幅に低下していることから、「底堅い消費者(resilient consumer)」という見方は実態を反映していないと一蹴しました。
FRBへの批判と金融政策の見通し
ローゼンバーグ氏は、連邦準備理事会(FRB)の政策運営に対しても批判的な見解を示しています。同氏は、FRBがインフレのような「遅行指標」にこだわりすぎていると指摘。金融政策の効果が経済に現れるまでには時間がかかるため、将来の経済を予測した上で政策を決定する「予測依存(forecast dependent)」であるべきだと主張しました。同氏の分析では、住宅市場や労働市場の冷却化から見て、今後はディスインフレ(インフレ率の低下)の圧力が強まることは明らかです。そのため、FRBは9月17日の会合で利下げに踏み切る可能性が非常に高いと予測しています。
カナダ経済の問題点
インタビューではカナダ経済にも言及。米国の関税によりカナダ経済が打撃を受けているとしつつも、より深刻な問題は税制の国際競争力の欠如であると指摘しました。特に、米国が2018年に法人税率を35%から21%へ大幅に引き下げた際、カナダが追随しなかったことが、国外への直接投資の流出を招き、経済の足かせになっていると分析しています。金(ゴールド)への注目
こうした経済・政治の不確実性が高まる中、安全資産への逃避が顕著になっており、金価格は1オンスあたり3400ドルを突破しました。ローゼンバーグ氏は、金の上昇要因として以下の点を挙げています。- FRBの独立性への懸念:ホワイトハウスによるFRBへの政治的圧力が高まることで、中央銀行の信頼性が揺らぎ、代替資産としての金が買われている。
- 米ドル安と低金利:FRBの利下げ期待は、ドルの価値を下げ、金利を生まない金の魅力を相対的に高める。
- 中央銀行による金の購入:世界の中央銀行が外貨準備をドルから金へ多様化させる動きを強めており、これが長期的な金の需要を支えている。